Guitarist from Kyoto, JAPAN

【防音】自宅スタジオを考えてる方へ



ギタリストの今堀良昭です🎸


京都で曲を作ったり
バンド活動したりギター教室バックステージパスを運営したりしてます。


自宅スタジオについて、よく質問されるので概要、使用感や建設する上での注意点など上げてみました!
今堀良昭 Studio
この部屋はしっかりとした防音スタジオになってます。自分だけのプライベートスタジオで動画の撮影やレコーディング、ギター教室などでフル活用してます。このお陰で夜23時過ぎまでレッスンすること出来ますし、夜に生配信でギターを弾いたり、大音量ミックス作業していても怒られることはないです。

この部屋が完成してから3年ほど経ってます。

最近は自粛期間が長いので家で趣味を楽しむ方が増えたのかもしれません。なのでこういった部屋を自宅に作ろうとしてる方も多いかもしれません。生徒さんも含めよく質問されますので、詳しく説明したいと思います。

まず、ここは自宅の一室になります。以前は普通に生活していた部屋です。
今堀良昭 Studio
約6畳だったと思います。

音楽スタジオには大きく2つの役割があります。

1,防音
楽器など大音量の音を外に漏らさないようにする

2,調音
部屋の中の音をコントロールする、いい音にする

防音がいくら出来ていても風呂場みたいに反響しまくりでは音楽スタジオとしては良くないですね。

防音ということでみなさんが思いつくのは壁にこういったウレタンを貼ったり、紙の卵のパックのようなボコボコしたものをイメージされると思いますが、あれは防音ではないです。吸音になります。

なのであれをベタベタ貼っただけでは、音は外に漏れてしまいます。

まず、防音するにはどうしたらいいか?というと、

壁を厚くする

密閉する

です。


まず、壁は元の厚さから更に20cm厚くしてます。(浮遮音防音壁工事)
天井と床も同じです。(浮床工事)
当然、その分部屋は狭くなります。
今堀良昭 Studio


この部屋には大きな窓があります。防音の為には本当は窓は無い方がいいです。お願いした専門の業者さんとの打ち合わせでは、潰した方が防音効果は高いとのことでした。
しかし、仕事でずっとこの中にいることになるので、精神安定的に窓は欲しいなということで残しました。
窓は2重ガラスです。鍵を閉めるとしっかり密閉されます。このお陰で冬は寒くないです。
(業務用防音サッシ)
今堀良昭 Studio


防音の扉です。隙間をみるとちゃんと密閉されてます。もし、防音効果を高めるならこれは2枚にするべきなのですが、この玄関に音が漏れたところで誰もいませんし苦情など来る事はありません。なので1枚にしました。

換気扇
密閉空間ですのでこれがないと、窒息します。
特に狭い部屋は気をつけてください。
長時間、換気せずに練習や作業してるとぼーっとします。特にレッスンなどで大人2人いれば、これがないと厳しいです。
防音換気扇というもので、そんなに強力ではないです。
なのでレッスンが1人終わるたびにドアを空けてキッチンの換気扇を回します。1時間に1回くらいです。
となりの部屋がたまたまキッチンだったので大きな換気扇がついてます。
このおかげで、コロナ禍であってもしっかり
感染症対策することできてます。
こういった設備がない場合は、扇風機みたいなサーキュレーターなど使って定期的に換気する必要が出てくるかもしれないです。

このような形で、
壁を厚くし、空気の流れを遮断し密閉します。

ここまでやっても、ドラムやベースの振動はなかなか防げないです。
特に低音は振動となって伝わるので建物全体響き渡ります。
なのでバンド練習は無理です。
そのレベルまでやろうと思うと、床下をコンクリートで固めてとか、値段も桁違いになってきます。

このスタジオはエレキギターの音メインで設計してます。

防音といっても完全に遮断されているわけでは無く、それなりに音が出てます。ただ、ここは一戸建てで角なので、道路を挟みます。この部屋の場合、壁の向こうも人が住んでいたり寝ているわけではなので少し漏れていても大丈夫という考え方です。

なので集合住宅の場合は難しいかもしれません。

ここまでが防音の話です。
今堀良昭 Studio
次に調音です。
これはすごく大事です。

知り合いが家にスタジオ作ったということで遊びにいった時、防音は出来ていたのかもしれませんが、部屋の中の音がめちゃくちゃでした。
エレキギターでカッティングするとやけにアタック音だけ跳ね返ってきて、カチカチして演奏しずらかったです。
不自然にある周波数の反響が目立って、気持ち悪くて長時間演奏するには厳しいかったです。
おそらく、設計の業者さんが音の専門じゃなかったんだと思います。こういった事があるので気をつけて下さい。

あと、たまに練習スタジオでもありますが、吸音しすぎてデッドになりすぎてもダメです。

適度に反響もあった方がいいと思います。

こういったこともあります。生徒さんが良いヴィンテージのチューブアンプを買ったのですが、どうもこの部屋で聴くのと家で聴くのでは音が違う。家では良い音しないという相談を受けたことあるのですが、色々話を聴いていると、部屋のせいでした。

色々なライブハウスで演奏させて貰いましたが、音がいいなと思う共通点は床や壁が木である事が多いです。
逆に硬い素材だとそういった反響をうまくコントロールするべきだと思います。

こういったあたりも業者さんにちゃんと設計してもらいました。

この部屋は、壁と天井に音調パネルといった柔らかい素材のものが使われてます。
床は普通の住宅で使うようなフローリングとは違う柔らかいのが使用されてます。
絨毯をひくなどでも調整できます。
今堀良昭ギター教室 Studio
最後にスタジオにして良かった点、悪い点(注意点)をあげておきたいと思います。
良い点
ステージボリュームで練習が出来る
集中できる

悪い点(注意点)
思ったより狭い
すぐ熱くなるのでエアコン必須
(良く言えば保温性がいいので冬は暖かい)

以上、プライベートスタジオを作って3年間使用した経験談を話させて頂きました。
動画では、最後に
総額発表してますので是非ご覧ください👇

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